- 作者:エリヤフ・ゴールドラット
- 発売日: 2002/02/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
ザ・ゴール2を読んだので、読んだ感想を書いていこうと思います。
本を読んだきっかけ
自分から見て、問題解決や物事の本質を見抜くことが抜群に得意な森雄哉さんが、TOC思考プロセスをおすすめ&森さんの思考方法がTOC思考プロセスに基づいているものだという話を、とあるDiscordサーバでして下さっているのを見かけました。
TOC自体の存在は自分も知っていましたが、生産管理とか製造系で役に立つ理論なのかなあと思ってあまり考えずにスルーしていたので、この機会に勉強してみようと思い至り、本を読んでみることにしました。
本を読んで印象的だったところ
TOCの思考プロセスの明快さ
TOCの思考プロセスという名前で、かなりヘビーで複雑なプロセスを想定していたのですが、プロセスの考え方自体は単純でした。*1
本書内では、主人公の子供(中学~高校生)が思考プロセスを使って問題解決する様子も度々描画されていましたが、これも思考プロセスの明快さゆえのものなのかな、と思いました。
明快ではありつつも思考プロセスの生み出すアウトカムは絶大で、一見不可能と思えることをやり遂げたり、対立や矛盾が起きていそうな意見を解消しており、是非使ってみたくなるような内容でした。*2
小説形式で読みやすい
結構分厚い本だったので、最初は漫画版からにしておいた方が良いのかな...と少し悩んで本書を手に取りましたが、小説形式だったので読みやすかったです。
ストーリーを楽しみながら読むことができましたし、小説で分かりやすくコンテキストが共有されることで、実際に思考プロセスをどのように使うのかが腹落ちしやすかったと感じました。
一方で、なんか上手くいきすぎているように感じたり、思考プロセスを学ぶ上ではあまり本筋ではないように感じる箇所もあるので、人によって好みは分かれるのかもしれないとは思いました。
企業の目的
TOC思考プロセスの話とは少しずれますが、本書内では主人公が企業の目的を「現在から将来にわたってお金を儲けること」「現在から将来にわたって従業員に対して安心で満足できる環境を与えること」「現在から将来にわたって市場を満足させること」の3つを挙げていて、これが印象に残りました。
これまでは企業の目的を考えたことはあまりなかったところに考える示唆を与えてくれた点と、シンプルでありつつも強烈な条件が示されたことに、心を打たれました。
全体を通した感想
小説形式だったので、「実際問題ここまで上手くいくのか?」という所は正直不安でもありますが、本を読んで印象的だったことの部分に書いたように、思考プロセスの強力さは実感できました。
実際に練習をしてみないとどれ位実際に使えるものなのかは分からないので、まずは自分の仕事や個人的な悩みに対して思考プロセスを使ってみて、熟達度を上げていきたいです。
また、コミュニティもあるようなので、こちらへの参加も検討してみようと思います。(内容的には上級者向け...?そして最近はあまり活動していなそう...)