ウイングアーク1st株式会社さんが主催の「Agile Testing Night #5 QAファンネルをふりかえる夜」に参加してきたので、会の様子と感想を書いていきます。
会の様子
SigSQAとQAファンネルの紹介
三輪さんから、SigSQA(=ソフトウェア品質保証分科会)とQAファンネルの紹介を聴きました。
自分はQAファンネルという単語を初めて耳にしたこともあり、浅い理解しかできなかったですが、QAファンネルが大事にしている考え方(ファンネルが示す流れ、ロールのバランス、ハード×ソフト×構造という考え方)を聴くことができたので良かったです。
あと、三輪さんの良い人感がすごかったです笑
QAファンネル振り返り術
三輪さんの話を踏まえ、QAファンネルをどのように現場で活用していくのか、という話を伊藤さんから聞くことができました。
現場の成熟度に合わせて、QAが開発チームに対してどのように関わり方を変えていくのかについて、現場で実際にあった事例ベースで紹介してもらえたので、内容もリアリティがあって、頭の中に入ってきやすかったです。
15分と短い時間の発表だったので、もっと長い時間で是非聴いてみたいと思うような発表でした。
パネルディスカッション
リーンコーヒー形式で様々なテーマをディスカッションしていきました。ディスカッションしていたテーマの一部を記載します。
なお、ディスカッションの裏で西さんがTwitterで質問に対して返答をしていたので、そちらも眺めてみるとパネルディスカッションの様子が分かると思います(自分も後で見返します!)
ファンネルってマザー?フィン?シールド?ミサイル?フェザー?エンジン?
ガンダム良く分からないので何とも分かりませんでしたが(笑)、西さんの説明が完結でしたので貼っておきます。
例えばSET+SRAのファンネルで言えば、組織全体の自動化の戦略を立てるのがSET+SRAプロモータ、個々のプロジェクトに入って自動化の技術移転するのがSET+SRAコーチ、みたいな感じになります。 #WaAgileTesting
— Yasuharu NISHI (@YasuharuNishi) 2021年4月6日
POとQA、スクラムマスター的な役割分担の仕方
POとQAという関係について、どこまでは協力関係でどこまでは相手の領域に立ち入りすぎてしまった関係になるのか、という話をしていきました。(POとQAの協働)
お互いに弱い部分を補い合う関係を作れるのが理想で、その弱い部分の発見や整理にQAファンネルの考え方を使うといいんじゃないかという話がありました。
QAファンネルはそれぞれのレベルで何を実際にするのか?
QAファンネルのそれぞれの層について、何を具体的にやっているのかという話をしていきました。
QAファンネルの解像度が上がるテーマで面白かったですし、各参加者の中でもQAファンネルの細かい違いが見えたのが面白かったです。
QAコーチよりQAコンサルタントの方がQAとして関わるPJは増やせる印象があるが、実際にそのような感覚はあるのか?
冒頭で離席していたのでテーマの名前がこれで合っているのか分かりませんが、今日話したテーマとしては一番盛り上がっていました。
どの話も面白かったですが、QAプロモーターという言葉とQAファンネルの説明を見る限り、QAプロモーターからトップダウンで品質に対する意識を浸透させていくイメージかと思っていましたが、現場の意見を汲み取りながら品質に対する考え方を変えていくイメージの方が正しい理解に近そうなのが分かったのが良かったです。
組織の話
組織全体を上手く育てていくために、どんなことをQAプロモーターがしていくのかという話をしていきました。具体的には、
- 組織レベルで新しいことにチャレンジをするために、テストマネージャーの勉強としてスクラムマスターの勉強会に参加したりプロジェクトマネージャーの勉強会に参加したりしている
- 品質を良くするためのアクションをやる専用の日というのを作っている
- 様々なことを勉強してプロモーター自身の力を伸ばしていく。特に技術に関しては終わりがない
のような話が出ていきました。
QAプロモーターという役割は、別にQAという言葉がなくてもいいんじゃないか(プロモーターという言葉でいいんじゃないか)という話がありましたが、西さんから、「がんがん進んでいく人だけではなく、QAの存在がいるからこそ組織のバランスがとられるのではないか?QAは組織のバランスを保つのに貢献しているのではないか?」という示唆に富んだ話があり、面白かったです。
全体を通した感想
QAファンネルという考え方と、QAファンネルを現場でどんな感じで実際に適用していくのかという話を聴くことができて楽しかったです。
ディスカッションも、後半になるにつれて話が盛り上がっていったような印象があり、あっという間の2時間でした。
一番楽しみにしていた(?)オンライン区長の話(?)も聞くことができたので参加することができて満足しました!