天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

「MSD株式会社のアジャイル組織への変革」に参加してきた

taco.connpass.com

に参加してきたので、感想を書いていきます。

www.msd.co.jp

イベントで話されていた内容

以下、Connpassから引用です。

MSDは、これまでも常に患者さんや顧客に対し、サイエンスや画期的な医薬品をお届けするために取り組んでいました。しかし、急速に変化する医療環境の中で、さらに患者さんや顧客に最大の価値を提供するために、2020年1月に全社レベルでアジャイル組織を発足しました。

グローバルでも部門・部署単位でアジャイルを導入している国はありますが、全社的に採用したのは日本が初めて。当社が把握している限りでは、日本の製薬業界においても、MSDは全社レベルでアジャイルを導入した初の企業です。

アジャイルMSDに向けたプロセス 小さく始め、成果を出すというアジャイルマインドセットを基に、まずは一部の組織でパイロットとして2018年11月に主要疾患領域である不眠症チームがアジャイルを導入しました。このプロジェクトでは、社員エンゲージメントやチームの満足度、生産性が向上したことが確認できました。そして、2019年6月には、プライマリーケアマーケティング部門全体にも、アジャイルな働き方を拡大する事を即座に決定しました。

何が変わったのか このアジャイルな働き方の試行により、意思決定の効率化やパフォーマンスの向上、独創的かつ革新的なプロジェクトの創製力や解決方法の策定などで成果を上げることを確認しました。

Scrum Master Journey アジャイル組織発足の一環として、MSDは独自のスクラムマスターの育成にも注力し、社内からTalentを見出しました。 アジャイルとは違った背景からスタートしたスクラムマスターが、彼らのストーリーを共有します。

結果 パイロットの成功を実感した経営陣は全社レベルでアジャイル組織へと変革することを決定しました。そして、トライブ・スクワッド)を立ち上げ、スクラムの手法を日常業務として実践しています。また、変化し続ける事業環境に今後も柔軟かつ素早く対応する為、四半期ごとに事業を振り返り、優先事項を決め、組織の全員が優先事項を理解できるよう、会社全体と各部門のOKR(Objectives and Key Results、目標と成果指標)を設定するプロセスも導入、実施しています。

COVID-19 新型コロナウイルス感染症の流行が拡大する中、多くの企業が新しい働き方を実施していますが、MSDでは既にアジャイル導入を行っていた為にビジネスへの影響を最小限に留めることが出来ました。2020年第2四半期には、「リモートワーク・スクワッド」を立ち上げ、スクラム手法をリモートで継続して行く為の環境を短期間で整える事ができました。

また重要なことですが、新型コロナウイルス感染拡大の状況下において、顧客にお届けする価値を最大化するため、リモートによる顧客エンゲージメントを優先することに焦点を当てています。このような対策を取ることができたのは、すでに「アジャイル」な働き方が導入されており、意思決定や優先事項・リソース配分の見直しにより、変化により柔軟に対応できたためです。

2021年は、アジャイル組織として2年目を迎え、さらに成熟していく中で、「サイエンスと医療の最前線に立つヘルスケア企業へ。すべては、患者さんのために」というビジョンの実現に向けて常に成長を目指していきます。

 イベントで印象的だったこと

録画公開していない&スライド公開もしていないということなので、少し抽象度は高めになりますが、印象的だったことを書いていこうと思います。

変化の速さ

講演であった事例で、変化に対する適応の速さを感じる話がありました。(非常に大きな変化に対して、社員の皆さんが試行錯誤しながらも適応を素早くしていく話がありました)
多種多様な方々が、それぞれの想いを確かに持ちながらも、同じ方向性に向かって進む話が聞けて、感動しました。

スクラムマスター1年目の皆さんの試行錯誤

アジャイル組織が取り入れられて、スクラムマスターに任命された皆さんの試行錯誤の話が聞けたのですが、スクラムアジャイル歴が短い自分にとって、共感できるような内容や学びになる内容が多かったです。

MSDの皆さんの雰囲気

発表者の皆さんに加えて、イベント参加者にMSDの皆さんも何人もいらっしゃったのですが、皆さんのやり取りや雰囲気が素敵で、ポジティブな感じや変化を楽しんでいる様子を伺えたのが印象的でした。
話の中でも、お互いを尊敬し合っていると感じる場面も何回かあり、もしかしたらこれが、アジャイル組織の一年目として(お話を聴く限り)順調に一歩を踏み出したりすることができた源泉なのかな、と勝手に思いました。

全体を通した感想

RSGT2021の講演を聴いたのですが、話のスケールの大きさとMSDの社員の皆さんのマインドセットに感動して、今回も申し込みをしました。
Youtubeで動画公開されていないこともあり、再演を聴けただけでも嬉しかったのですが、これに加えて自分が気になっていた質問も聴くことができて、大満足でした。
アジャイル組織として、2021年で2年目を迎えるMSD株式会社さんが、今後どのような道のりを歩んでいくのかに純粋に興味があるので、またいつかお話を聴ける機会があることを楽しみにしています!