天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

理解する速さに自信がない自分が工夫していること、工夫したこと

タイトルの通り、自分は理解する速さに自信がないのですが、そんな自分が理解する速さを少しでも上げるために工夫していること(工夫したこと)を書いていきます。

はじめに

大事なことなので最初に書いておくと、「理解する速さが遅いのは、少なくとも仕事をしていく上では大きな問題ではないのかな」と自分は考えています。
もう少し言うと、「どれだけ速く理解できるか?」よりも「どこまで深く正確に理解できるのか?」の方が大切だと思っています。
しかし、現状の自分は、「深く正確に理解できるためにどうすればいいか?」や「深く正確に理解できるかの方がなぜ大切だと感じるのか?」が上手く言語化できないので、とりあえず言語化できそうで、なおかつ深く正確に理解する力にもある程度関連がありそうな、「理解する速さを上げる」ということにフォーカスして、この記事を書いてみます。*1

理解する速さが他の人よりも低いかもと思い出したきっかけ

自分の理解する速さが遅いかもしれないと一番最初に自覚したのは、小学校の理科の授業でした。
「水に砂糖を溶かした後に濾過器にかけると、出てくるのは砂糖水か普通の水か?」という問題で、答えが砂糖水になる理由が全然分からず、2週間位かけて理解した時に初めて「自分は理解が遅いみたいだ」と自覚をした記憶がはっきりと残っています。
その後も、中学や高校でも新しいことに取り組むと、理解できるようになるまで相当時間がかかるという体験を繰り返していました。*2

理解する速さを上げたいと思った理由

社会人になって、多数の事柄を理解できると有利な職種(コンサルタント&エンジニア)に就いたのが、理解する速さを上げたいと思った理由です。
理解する速さを上げることができれば、他の人よりも多数の仕事が早い段階でできるようになると考えて、理解する速さを上げたいと思うようになりました。

理解の速さを改善するのに寄与した(している)と思うこと

話を聞く時に事実と意見を分ける癖をつける

自分の場合は元々のレベルが低すぎただけかもしれませんが、シンプルに事実と意見を分けて聴くだけでも、ある程度理解の速さは改善しました。
事実と意見を分けて、事実から一個一個主張を積み上げるイメージを今の自分は持っています。

論理的思考の勉強

物事を繋げる、構造だてて考えるために論理的思考の勉強をしました。
今の自分が100点満点でできている訳ではなく、現在もトレーニング中ですが、勉強してからは人の話や文章が構造的に整理できるようになってきた気がします。
本も色々出ていて講座も良く開かれていますが、自分は以下の本でトレーニングをしました。

ロジカル・シンキング (Best solution)

ロジカル・シンキング (Best solution)

論理トレーニング101題

論理トレーニング101題

  • 作者:野矢 茂樹
  • 発売日: 2001/05/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

興味を持って人の話を聞いたり文章を読む

個人の感覚的な話なので本当に効果が出ているのかは疑問ですが、理解したい対象に興味を持つように意識しています。
自分は元々、理解が置いてかれたように感じると、焦りと虚しさから頭が真っ白になってしまい、(もしかしたらそのまま聴いていれば理解できたかもしれない)後の話が全く頭に入らないということがありました。
そのため、理解が置いてかれたように感じた時は、「もしかしたらこの後の話を聴いていれば理解できるかもしれない」と言い聞かせて最後まで頭が真っ白にならないように聴いてみる方法を試してみました。しかし、理解ができるようになった回数は増えたものの、言い聞かせて分からなかった時のショックが大きく、あまり長く続きませんでした。
そこで、分からなくてもいいからどんな人の話にも興味を持って聞くようにすることを意識し出した所、「分からなくてもいいから最後まで聞きたい!」という気持ちになり、理解ができるようになった回数も増えて、最後まで聞いて話が分からなくてもそこまで苦痛に感じなくなりました。
また、興味を持って相手の話を聴いていると、心なしか相手の方も丁寧に説明をしてくれるように感じています。

理解が遅いことと上手く付き合うために寄与した(している)と思うこと

写経

人から難しい話を聞く時は、ひたすら写経します。
写経する際は話の要約などはせず、なるべく忠実に(フィラー以外は一言一句メモする)写経をしていきます。
写経をしておく一番のメリットは後から何回でも文章で見返せることです。文章であれば、前提知識が不足している所を補ったり、後の話との関係性を整理したりすることが比較的容易なので、理解する速さが遅いことで生じるデメリット(人の話から、他の人よりも多くのことを吸収できない)をカバーできます。
最近はイベントとかだと動画公開されるのも多いのですが、個人的には文章ベースの方が内容整理がしやすくて理解が速くできると感じるので、動画公開される場合でも写経することが多いです。

理解が遅いことを周りに素直に伝えておく

「自分は理解が遅いです」ということをチームメンバーや上司に素直に表明しています。
表明しておくことで、理解ができなかった時に質問する心理的なハードルが下がる気がしていて、話に置いていかれ出した時に質問がしやすくなっているように思います。
また、話が横道にそれ出した時やメンバーがヒートアップしている時に、「自分の理解が追い付かなかったので確かめたいんですけど...」という枕詞で議論を整理できるという副産物があることを最近知りました。(kobaseさんに議論中のコミュニケーションの仕方を相談した時に教えてもらった方法なので、kobaseさんには本当に感謝です!)

おわりに

現状も、理解が抜群に速くなった実感はないのですが、社会人一年目と比べると少しはマシになってきたかなあ、という実感が最近本を読んだりしていく中で出てきたので、ブログで整理してみました。
誰かの参考になれば幸いです。

*1:元々この記事は、「深く正確に理解する」ことにフォーカスを絞って書き出したのですが、全然言語化できないことに気が付いて挫折したという経緯があります

*2:ただし、諦めないでやれば人より時間はかかるもののある程度のことは理解できるということにも気が付きました