天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

「アジャイルなチームをつくるふりかえりガイドブック」を読んだ

を読んだので、本を読んだふりかえりをしていきたいと思います。

本の概要

ふりかえりの基礎知識(目的、進め方、マインドセット)を学ぶことができる本です。
ふりかえりをなぜするのか?ふりかえりをすることにどんなメリットがあるのか?ふりかえりをどのようにやればいいのか?が、まとまっています。

対象読者としては、これからチームでふりかえりを始めたい人、ふりかえりに関して悩みを持つ人が主な対象となっていますが、個人チーム問わず、ふりかえりに対して興味がある人なら楽しんで読める本かな、と個人的には感じました。

本を読んでいて特に印象的だったところ

漫画+解説の形式で読みやすい

まず一番の感想として、本がとにかく読みやすいです。
漫画+解説形式なので、概要を頭に入れる⇒詳しく深堀するという流れが、全体を通して徹底されているので、特に事前準備をしたりせずに頭から本を読んでいっても、自然と頭に入ってきます。
また、図が豊富&レイアウトが綺麗なのも、読みやすさの向上に更に寄与しているなあと感じました。

具体的な解説

解説が具体的で、「読んだけど良く分からなかった」「他の本を読まないと分からないことがあった(事前知識が必要だった)」という箇所が一つもありませんでした。
びばさんの記事や本は読みやすくて、「何で読みやすいと感じるのか」「読みやすいと感じさせるテクニックは何か」をブログを始める前から良く考えて、参考にさせてもらっています。

読めばすぐにふりかえりが始められる

上記で書いたように話が具体的ですし、ふりかえりを今から始めるにはどうすればいいか?という話や、ふりかえりのための事前準備、ふりかえりの手法...も書いてあるので、この本を読めばすぐにふりかえりが始められます。
また、躓きやすいポイントや上手く進めるためのコツなど、細かいTipsも多数あるので、この本を読んでふりかえりを実践した後、実施したふりかえりのふりかえりをやるのにも役立つと思います。

ふりかえりに関する悩み

ふりかえりをやっていれば一度は感じたことがある悩みがまとめられていて、一度ふりかえりをやった身としては、参考になるQ&Aが多かったです。
個人的には、特に「やったことがあんまり思い出せなくて...」や「チームのうまくいった所がなかなか出てこない場合はどうしたら良いんだろう...」の2つは参考になりました。

全体を通した感想

これまで、びばさんの著書ふりかえりamびばさんのQiitaなどで記述されてきたふりかえりに関する多数の知見が一冊に見事にまとまっていて、最高の本でした。
本全体を通して、ふりかえりの楽しさや魅力が伝わってきて、読んでいてすぐにふりかえりをしたくなるような本でした。
びばさんが、今後ふりかえりの道を更に切り開いていって、ふりかえりを更に魅力的で楽しいものにしていってくれることを勝手に楽しみにしています!

「老舗企業のアジャイル・トランスフォーメーションの旅の途中経過」に参加してきた

distributed-agile-team.connpass.com

今週も分散アジャイルチームで講演を聴いてきたので、感想を書いていきたいと思います。

イベントの概要

以下、Conpassのイベントページから引用です。

https://confengine.com/regional-scrum-gathering-tokyo-2021/proposal/14723

老舗の大手メーカーで、ビジネスの進め方にあった健全なソフトウェア開発をすべく、2016年から全社的にアジャイルの導入展開を推進するようになりました。これまであの手この手で展開をしてきました。ここ数年、色々なところでこれまでの経緯を発表させて頂きましたが、今回は新型コロナによる分散開発やビジネス直結型の社内アジャイルコーチチームの発足など、現在直面している困難と対策、今後についてお話しさせて頂きます。

アジャイル型開発を推進するといっても、それだけでビジネスがうまくいくわけではありません。一方で機械学習などの技術は華やかで注目が集まります。そのような中、いかにして全社横断的な活動を継続、拡大しているか、現在の状況と合わせてお話させて頂きます。

現在の途中経過ではありますが、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

イベントで印象的だったこと

イベントを通して面白い話が聴けてボリュームも多かったのですが、特に印象的だった話を4つ書きます。

顧客中心主義

顧客を中心に考えることで、「責任の押し付け合いしてて顧客喜ぶのか?」「企画の人がソフトウェア開発のことを分からないで顧客が喜ぶものを企画できるのか?(逆も然り)」という話があり、顧客を喜ばせる(顧客が買いたくなるようなプロダクトを作る)という共通のゴールを持つ重要性を実感しました。
自分自身が、最近、顧客から期待を超えたという評価をいただいて凄い嬉しかった経験があったので、今後仕事をしていく上で、顧客中心主義を一つの軸としていきたいなあと思いました。

企画と開発の分離に立ち向かう

上記に書いた共通のゴールの話に関連して、企画と開発の分離を解消するために、「誰のどんな課題をどのように解決するか?何をどこまで作るか?」という話をお互いにしたというのを聴いて、お手本のような立ち向かい方だな、と思いました。
具体的にどういう手法を用いてお互いに話をしたり、何を作ったのかなど、具体的な話を聴けたのも実践的で良かったです。*1

会社内にコミュニティを発足した話

アジャイルな文化を、アジャイルという言葉に誤解を持たせないように広めるために社内にコミュニティを発足した話を聴きました。
コミュニティを発足させた後の話がまた凄くて、チームに社内アジャイルコーチをつけて伴走をした話、アジャイルバズワードにならないようにナレッジの展開をした話、勉強会を立ち上げて次第にスケールをしていった話...見事としかいいようがありませんでした。

自分ができるからみんなができるへ

上記で書いたコミュニティでの経験を職場で実践して個人の成長を促し、成長した個人がナレッジシェアやコミュニティ運営に積極的になるような仕掛けを数多く作り、社内全体でアジャイルなマインドや開発のメソッドを広めていったという話を聴きました。
素敵な取り組みで感動したことは勿論ですが、この仕組みづくりも会社全体を巻き込んだ精巧なものになっていて、目から鱗が落ちました。

全体を通した感想

なぜRSGTに通らなかったんだろうか...と思うくらいの素晴らしい講演でした。
分量も圧倒的でしたが、出てくる事例すべてについて、中原さんが徹底的に考え抜かれている様子が見受けられ、心に刺さりまくるプレゼンでした。
また、イベント後のOSTでは、中原さんの発表に関連するお話(アセスメント作りの話と企業内での壁の話)をgaoryuさんや森さん中心で聴けて、こちらも学びが深く面白かったです。
別イベントですが、gaoryuさんのファシリテーション・インタビューの裏話も聴けて満足でした。
いつも密度が濃くてめちゃくちゃ楽しいですが、今日は学び成分がいつもに増して多く、大満足の会でした!

*1:スライドを一部非公開にするということで、どこまで書いていいのかは分からなかったので、具体的な話は書かないようにしています

「人類よ!これが次世代QA組織だ!SWET・AQAを創った男たちのガチ対談」の会に参加してきた

mabl-japan.connpass.com

に参加してきたので、イベントの様子と感想を書いていきたいと思います。

イベントの概要

藤原さんと中川さんの二人で、次世代QA・品質組織の未来を議論していくという会でした。
中川さんが立ち上げにメインに関わっていた、DeNA社のSWET(Software Engineer in Test)の話を、AQA(Automation & QA)を立ち上げようと試行錯誤していた藤原さんが深堀していくという形式でイベントが進んでいきました。

イベントで印象的だったこと

SET(Software Engineer in Test)を作った理由

「テストから見えてくるグーグルのソフトウェア開発」に影響を受けて、「開発者自身が品質を担保していく姿があるべき姿ではないか?」という問題意識を持ったのがきっかけということでした。
自分自身がテストのことを勉強し始めたきっかけになった問題意識と同じだったので、最初聴いた時には驚きましたし、自身の問題意識に少し自信が持てました。
紹介されていた本は読んだことがなかったので、読んでみようと思います。

開発者自身が品質を担保していく重要性を、開発者に理解してもらった話

開発者のテスト不足によるバグや発生する事業リスクを、実例を基に理解してもらったという話がありました。
また、中川さんの強いこだわりとして、外から口を出すだけではなく、自分自身が手本となって成功事例を作るようにしているという話も併せて聴くこともできました。
やっぱり、実際に手を動かして成果を生み出す人の話は強い説得力があると思いますし、自身もそういった存在になれるように精進していきたいと思いました。

開発者の生産性向上が品質向上に結び付く

今回のイベントに出るまで、自分の中のSETに対するイメージは、プロダクトの品質向上に責任を持つ役割だと思っていたのですが、開発者の生産性向上があってこそ品質向上に繋がるんだという話を中川さんがしていました。
そのため、中川さんはSETのミッションとして、品質向上だけではなく開発者の生産性向上も掲げていて、この結果、マンパワー使えるならSETいらなくない?みたいな話は起きにくかったということでした。
開発者の生産性向上があってこその品質向上というのは言われてみればもっともですが、品質向上というとどうしてもテストとかに目がいきがちだったので、新たな視点が獲得できて楽しかったです。

全体を通した感想

中川さんのストレートで実直なお話が面白かったです。中川さんの中で、QAやSETのあるべき姿や、理想とする組織構造、採用基準...が確立されていたのが凄かったです。
今日の話の中にもあったように、数々の修羅場をくぐり抜けてきた経験があってこその姿だと思いますし、尊敬の念しか湧きませんでした。
また、中川さんのお話を引き出す藤原さんの進行も上手で、密度の濃い話を聴くことができました。
最近テストに興味を持っていることもあり、Mabl Japanさんのイベントには毎回参加していますが、今回は特に、藤原さんと中川さんの仲が時折垣間見えて、印象深い会に個人的にはなりました。

「大人のソフトウェアテスト雑談会 #43【休息】」に参加してきた

ost-zatu.connpass.com

今週もテストの街葛飾に参加してきたので、イベントの内容や感想を書いていきたいと思います。

話していた内容

脆弱性診断テスト(非機能テスト)の話

内部事情の話もあったので詳しくは書けないのですが、実施する企業や人によって脆弱性テストのクオリティがどれ位変わるかをはじめ、普段あまり聞かない脆弱性テストのリアルな話を多数聞くことができて良かったです。

QAやテストエンジニアのキャリアについて

優れたQAやテストエンジニアになるためには、テストスキルだけ持っているのではだめなので*1スキルの幅が必要だが、そのスキルの幅をどうやって広げていくのか、どうやってキャリアパスを定義していくのかが難しいという話をしていきました。
結局QAやテストエンジニアがその組織内でどういうコンテキストが求められるのか、という所が大事だよねという話になり、深く共感しました。*2

テスト自動化の話

自動化が(特に経営層や上層部から)魅力的に映る理由として、「トヨタ生産方式自働化とかが関係しているんじゃないか」という話をしていました。
また、テスト自動化のアンチパターンのお話をしていきました。PJの基盤(システムあるいは組織)ががたがたしている状態で自動化を推進するパターンや、コストを削減するために自動化を推進するパターンや自動化という単語に対してイメージが異なる状態で自動化が推進されるパターンなど、様々なパターンが皆さんのリアルな経験談の基話されていたので、心に沁みました。*3
積読しているギア本も紹介されていたので、その内読んでみようと思います。

その他

ベトナムの話(働き方の違いやエンジニア事情)、最高のスプリントレビューは任天堂ダイレクトだというお話、戦略の定義の話(実行している戦略が戦略の定義を満たしているかという話)、母語話者よりも体系的に語学を勉強してきた外国の人の方が言葉がしっかりしているという話、ランニングの話、RSGTの思い出話...多種多様な話をしていきました。
一つの話に深堀していくのではなく、ある程度議論が整理されたらオチをつけて、次から次へと話題が切り替わっていくのは、テストの街葛飾特有の感じがいつも通りしていて、楽しかったです。

全体を通した感想

今日は10分くらい遅れて参加したら、おおひらさんのみの参加でしたが笑、次第に人も集まり、いつも通りゆるゆると話ができて楽しかったです。
前半は、石田さんからテストにまつわる様々なお話を聴いて、後半はいつも通り他愛もない話やオンライン区長の話で盛り上がることができて、丁度いいバランスで会が進行していきました。
個人的には、欠席していたのにオンライン区長の話で盛り上がっている様子を見て、オンライン区長の愛され具合を感じられてほっこりしたのが今日のハイライトでした。

*1:ドメインの知識やプログラミングスキル、マネジメントスキル...

*2:品質を上げたいからQAが欲しい、バグを出したくないからQAが欲しい、という組織は殆どの場合QAがいらないかもしれない、という話が出ました

*3:皆さんが失敗パターンを語っていく中で、「失敗してみないと分からないんだよね」という話が出ていたのも印象的でした

「スクラムマスターのためのファシリテーションの学び方について集まってみる会」に参加してきた

faciliview.connpass.com

スクラムマスターのためのファシリテーションの学び方について集まってみる会」の第四回に参加してきたので、感想を書いていきたいと思います。

イベントの概要

ファシリテーションの学び方について考えるために集まってみようという会です。
今回で第四回目になるのですが、これまでと同じように、前半戦は1時間自由に参加者同士で交流をして、後半戦1時間はgaoryuさんとゲストのファシリテーション話を聴くという時間でした。

前半戦~参加者で自由に交流~

フリーで1時間与えられて、Discordサーバ上で各々の時間を過ごす時間でした。
最初は渡部そばさんとgaoryuさんのトークを聴いていました。
とても面白い話だったのですが、折角なら話してみようかな、ということで他の会議室に移り、kobaseさんに、ファシリテーションというかコミュニケーション全般で抱えている自分のお悩みを聴いていただきました。
kobaseさんとは実際にお会いしたことはないのですが、何となくの印象で、自分自身とコミュニケーションのタイプが近しいような気がして、どんなことを考えてコミュニケーションを取っているかや、自分が無理せずにコミュニケーションを取るための提案を幾つかしてもらい、とっても有意義な時間になりました。
後半は渡部そばさんも来てくださり、幾つかヒントになる体系的な知識やテクニックも教えてもらうことができました。
完全に個人的な悩みを聴いてもらうお時間になり申し訳なかったですが、話を聴いてもらい、行動のヒントがいただけて大満足でした。お時間いただいたkobaseさんと渡部そばさんには、心から感謝したいです。

後半戦~gaoryuさんとやっとむさんの対談~

今回は、やっとむさんとgaoryuさんのファシリテーションに関する対談を聴きました。
事前にやっとむさんがファシリテーションスクラムの文脈を繋げるような絵を書いてきてくれて、その絵を基に対談が行われるという、過去にない形で進行が進みました。
以下、印象的だったことを一部抜粋して書いていきたいと思います。

被っている鎧を取ってもらう&一部分だけ見えている所を全部見えるようにする

人は立場が偉くなったり、特別な役割を任されるにつれて鎧を被るので、その鎧を取るサポートをするファシリテーションをすると良い、というメタファーが自分にはしっくりきました。(「リーダー職経験者だからチームを自分が引っ張らなきゃ」という人にスクラムのフラットな階層構造を説明したり)
また、鎧を取るのに類似した発想として、一部分だけしか見えていない部分を全て見えるようにサポートするという話もあって、こちらも綺麗なメタファーだな、と思いました。(例えば「データベースのスペシャリストだから、それ以外をやらない」という人にデータベース以外の分野の重要性を教えたり)

リアルなものを見て議論しよう

今回の対談を通して、やっとむさんがファシリテーションスクラムで一番大事にしていると個人的に感じたのが、「できる限りリアルなもの(動くもの)をベースに議論をしよう」という姿勢でした。
動作するものがなくても、例えば頭の中にしかないなら文字に、文字でしか表せていないなら図に、図でしか表せていないならプロトタイプや写真に...という風に、議論対象をできる限りリアルなものに近づけて議論を進めるという話は特に印象的でした。
これまでの自分は、動くものとと動かないもの位の解像度でしか考えられていなかったので、大変参考になる話でした。

道を示す、道を作る

ファシリテーターの動きとして、道を作ったり道を示すという例えがしっくりきました。
チームメンバーに、「こういう道がこの先にあるんだよ」という方向性を示したり、進むな危険の標識を立てたり、メンバーをどう導くのかの交通整理や、道の少し先を進む感覚で振舞いを考えると、ファシリテータースクラムマスターは理想的な行動に近づくのかもな、と思いました。
例えやメタファーで考える重要性は最近度々実感しているので、その実感が間違っていないことが改めて理解できたのも良かったです。

全体を通した感想

前半戦についても後半戦についても、楽しくて有意義な時間を過ごすことができたので、参加できてよかったです。
ファシリテーションの学び方について考えてみる場、からは自由度がどんどん高くなってきている気がしていますが、個人的にはこれはこれで楽しいので満足です。
今回は、前半戦後半戦両方で、現場ですぐにでも使えるような考え方や幾つかのテクニックを手に入れることができたので、明日以降の仕事で早速取り入れてみようと思います!

「チームビルディング手法練習ワークショップ」に参加してきた

team-building-study-group.connpass.com

上記のイベントに参加してきたので、イベントの様子や感想を書いていきたいと思います。

イベントの概要

チームビルディングの手法を実際に体験してみようというワークショップです。
今回は「ゴールデンサークル」のワークショップを実施しました。
「ゴールデンサークル」の元ネタについては以下に添付しておきます。

www.ted.com

イベントの流れ

イベントの趣旨説明

主催者のkuroさんから、チェックインとしてイベントの目的やイベントの進行について説明がありました。

チェックイン

チェックインとして参加者の自己紹介をしていきました。
1分程度と短い時間ではありましたが、発言する機会が出て個人的には一気に緊張が解れました。

ゴールデンサークルのワークショップ実施

参加者は全員がチームビルディングをするためのチームとして集まったという前提で、実際にゴールデンサークルのワークショップを実施していきました。
ゴールデンサークルは非常にシンプルな手法で、自身もチームビルディング以外の目的で使用したことはあったのですが、やってみると以外と困ることだったり、学びがあり、奥が深かったです。
今回は、参加者のコンテキストが多種多様だったので、これもいい影響を及ぼしたのかな、と思っています。
また、単にゴールデンサークルの手法を実施するのではなく、実施をしてみて分からない部分についてはお互いに適宜質問をしたり、現場で実際にやる時をイメージして議論し合ったりしました。
意見やアイデアも活発に出ていましし、チームビルディングを勉強しようとしている参加者の皆さんということもあって、非常に実践的な意見も多かったので、手法以外の部分でも参考になることが多かったです。

チェックアウト

参加者がそれぞれ、ワークショップの感想を言っていきました。
体験できて良かった、現場で実際にやってみようと思った、という声も勿論上がりましたし、実際に現場で適用してみることをイメージして新たな疑問が浮かんだという意見もあり、チームビルディングに対する理解が深まったのではないかな、と感じていました。

イベント全体を通した感想

チームの立ち上がりを想定したワークショップを体験できる機会は大変貴重なので、ワークショップに参加できて助かりました。(チームの立ち上がりは大切な時間ではあるものの、現場ではなかなか経験や実験をする機会がないので)
また、ワークショップということで、個々人の発言機会が多く、積極的に参加できたのも良かったです。
主催者のkuroさんはTwitterでは繋がりがあったものの、直接お話&お会いしたのは初めてだったので、色々お話ができて楽しかったです。
チームビルディングやファシリテーションの修行中ということでしたが、落ち着いた進行で、ワークショップを満喫することができました。
次回分のワークショップも楽しみです!

自分が年180冊位本を読めるようになるまで

自分なりに、読書について考えてみたので、整理を兼ねてブログに投稿してみます。

記事を書いてみようと思ったきっかけ

元々、読書に対する姿勢は、自分の中で昨年起きた大きな変化の一つだったので、一度考えて整理してみたいなあと思っていました。*1
ただ、整理するのが面倒くさくて、後回しになっていました(笑)
そんな中、毎回聴いている銀の弾丸ラジオのSprint23で読書の仕方がテーマになっており、このPodcastで話していた内容を真似して整理すればやりやすいのでは?という短絡的な発想に至り、記事を書いてみることにしました。anchor.fmそのため、本記事は銀の弾丸ラジオで話していた観点をベースに執筆されています。
いつもに増して楽しい回だったので、是非Podcastも聴いてみてください!

自分の読書経

以下に、自分の読書経歴をまとめます。
思いの外長くなったので現状だけ書いておくと、今は大体月に15冊位(1日あたり150ページ弱、年間180冊位)読んでいます。*2
この記事で言う「本を読んだ」は「1冊を読み切った」という定義としているので、途中で挫折した本や、一部を読み切った本はカウントに含まれていません。

中学以前

中学受験塾の国語の先生の指示で、本を読んで要約するのを繰り返していました。
1週間に一冊ペースで小学5年生から2年間やっていたので、年50冊位は読んでいたと思います。要約する本の種類は、物語文⇒説明文⇒随筆⇒物語文...を繰り返していました。
物語を要約するのが一番好きでしたが、成績は説明文の方が圧倒的に良かったです。(物語は登場人物の心情を読むことができなかったです)
なお、本の感想を書くのは凄い苦手意識がありました。*3

中学~大学

本を読むことよりも運動したりゲームしたりする方が好きだったので、図書館は一度も利用せず、年間0冊が続きました。
読書感想文も任意だったので、当然書きませんでした。
大学で論文を書く際は、一部だけ読んで引用して論文を仕上げていました。

社会人1年目~社会人4年目前半

コンサルタントやエンジニアという職業柄に加え、扱うドメインに対する専門知識が深く求められる仕事だったこともあり、本を読むように上司から勧められる機会が増えました。
しかし、技術書をはじめとした難解な本はこれまで読んだことがなかったので、読む度に途中で挫折するという経験を繰り返して、本を読むことには苦手意識がはっきりと付きました。当然知識の定着率も悪く、本を読む意義を個人としては何も感じられない状態になりました。

今(社会人4年目後半~)

他のチームから新たに入ってきた先輩や社外で出会う人たちとの力の差に驚かされ、自分の今後に焦りが生まれました。
先輩や社外の方との大きな差の一つとして、体系的な知識量の差を感じたので、止むを得ず本を読むことにしました。
焦りから闇雲に嫌々読んでいたので知識の定着率は低かったですが、5月~10月の半年で100冊位を読みました。
しかし、本を読むのにストレスを感じていて、このペースで読んでいける気がしなかったので、社外の多読家の方々から、どう本を読んでいるかや本に対する姿勢を教えてもらい、無理なく本を読めるようになってきました。
無理なく本を読めるようになってからは読書が段々と楽しくなり、特にストレスや頑張っている感を感じずに、11月~は月15冊程度(年間180冊程度)のペースで読めるようになりました。

本の探し方と本を買うタイミング

自分は主に2種類の方法(特にお目当ての本がない状態で本屋に出向いて出会った本を買うorお勧めされた本をAmazonなどインターネットで買う)を取っています。
詳細は下に書きますが、見てもらえば分かるように本が溜まるスピード > 本を読むスピードなので、積読はどんどん増えていきます。
ただ、本を買うと賢くなった気がしていい気分になれるので、積読になることは全く気にしていません(笑)

特にお目当ての本がない状態で本屋に出向いて出会った本を買う

土日のどちらかに大きめの書店に行って、プラプラと歩きます。(IT、自身のドメイン分野、ビジネス、経済、経営辺りに行くことが多いです)
1時間位歩いた後に一旦外に出てから少し散歩をして頭をリセットして、リセット後にも頭に残っている本があれば買います。(大体3~5冊程度買うことが多い)

お勧めされた本をAmazonなどインターネットで買う

勉強会などでお勧めされた本や、印象的だった記事で紹介されている本は、特に悩むことなく買います。
また、今年から始めたbookmeterで流れてくる本で面白そうなものもどんどん買っていきます。*4

本を読む媒体

大部分は紙で読んでいます。電子だとブルーライトで目がやられるのと、紙の手触りが好きなのが理由です。
英語ができないので、洋書だけはkindle版で購入して、翻訳機をかませています。
これに加えて、一部の本は隙間時間を活用する目的で、Audibleやalexaに本を読み上げてもらうようにしています。(理解にそこまでコストがかからなそうな本を読み上げてもらうことが多いです)

本の読み方

90%位は、きょんさんの読み方をそのまま真似しています。
忠実に再現しようとすると多少大変な所はありますが、この記事を真似するようになってから、知識の定着率が良くなった&難しい本も読めるようになった実感があるので、是非読んでみて下さい。

note.com

難しめの本については、勉強会で皆さんと本を読むことで、解説付きで読むようにしています。

alexander-study.connpass.com

educational-psychology.connpass.com

また、本を読み終えた後は理解度チェックとして、森さんが書いてくれた記事を参考に問いかけを作っています。

note.com

また、読んでいて面白かった本については、外部にbookmeterやブログ記事で読書記録を発信することもあります。

いつ本を読むか

本の難度やどう読みたいかに応じて、いつ読むかを変えています。

技術書をはじめとした精読したい本や読む難度が高い本については、平日仕事が終わった後に、コードとかを書きながらじっくり読んでいます。(ただし一度本をざっくりと読んで、本の全体構造については必ず抑えるようにしています)
平易な本については、隙間時間や日常で定型作業をしている時間(家事や歯磨き中や入浴中など)にはAudibleに音声を流してもらっています。
それ以外の大多数の本については、休日にまとめた時間を作って1~2日で読み切るようにしています。*5

本を継続して読むためのコツ

結局、楽しんで読めることが本を読み続けられるコツだと思うので、幾つかの工夫をしています。

ロールプレイングして本を読む

本を読んでいてつまらなくなったら、あの人だったらこの本をどう読むのかな?というのを想像して読んでいます。

本を読む場所にこだわる

自分がリラックスして本を読むことができる環境を探し、本を読むようにしています。本のジャンルごとに読む場所を分けて、できる限り落ち着いた環境で本を読むようにしています。
ただ、現実問題としてそのような環境で読書できる機会がそう多くはないのが、残念な所です。

複数人で読む

一人で読むと全然分からなかったり面白くない本も、不思議なもので複数人だと楽しんで読めることがあります。
自分は、前述したような読書会イベントを活用しています。(本当は社内でも読書会とかを開けると良いのですが、仕事量や社内の文化的に、まだそこまでは至っていません...)

既に本を読んだ人に質問したり感想を言いながら読む

既に本を読んだ人に、自身が本を読んで分からなかったことや本を読んで感じた感想を話してみます。自分にない視点や思わぬ反応が貰え、本を読むモチベーションが湧きます。
最近は、コミュニティやSNSで本の作者に話を直接聴ける機会もあったりするので最高です。

おわりに

本の読み方についてはまだ悩むことも多く、試行錯誤中な部分も多くありますが、現段階で自分が考えていることややっていることをまとめてみました。
無理をして本を読む必要はないと思いますが、本を読めると未知の知識に出会えたり、今まで自分の力ではどうにもできなかった問題を制御できたり、立ち向かえるようになるので、お勧めです!
大分長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

*1:急に本を読むようになり、一部の方からは読書の仕方やなんでそんなに本を読むようになったのか聴いてみたいと言われていました

*2:ただ、持っている知識が何事についても浅いので、読んでいる本は平易であるものが多いです

*3:一度本の感想を書く問題で、クラスで自分だけ満点をもらえなかったのがトラウマになっていました

*4:Aki_Moon_ - 読書メーター

*5:長期間かけて読むと、読んだ内容を思い返す時間が必要になり、本を読むコストが高くなると感じているため